経営改善中の返済金額変更にご注意
経営改善を図っている会社は、「経営改善計画策定支援事業(いわゆる405事業)」のスキームを利用して、各金融機関間での経営改善計画策定の合意を形成しているケースが少なくないと思います。
計画への合意を経て、いざ計画を実施という段階になると、思いがけず様々な事態に直面することが多いでしょう。
そのような中で、当初定められた返済計画を変更するといった場合もあります。
例えば、A金融機関からの借入金について個人資産の売却によって一括返済を行い、金融債務の圧縮を図るとともに、これまでA金融機関へ弁済していた金額をB金融機関その他へ振り向ける、といったケースです。
このようなケースは、当初合意されていた返済計画が変更されることになるので、各金融機関へ新たな返済計画を提示するとともに事情を説明し、新たな返済計画への合意を形成する必要が生じます。
場合によっては、バンクミーティングを開催する必要があるでしょう。このような手続きを踏まずに返済計画の変更だけが先行されてしまった場合、例えば信用保証協会への条件変更の申出について煩雑になったり、最悪の場合は金融機関間の支援体制が崩れることにもなりかねませんので、十分に注意してください。