平成30年分から!配偶者控除の注意点

平成29年度税制改正によって、配偶者控除・配偶者特別控除の適用関係が変更されています。

これが適用されるのは平成30年分所得税からですので、注意が必要です。

 

改正の概要

改正のイメージは、以下の図をご確認ください。

(出典:国税庁「平成29年分年末調整のしかた」72頁)

 

これまでの配偶者控除では、本人の所得については制約がなかったのですが、改正により、

合計所得金額900万円(給与収入だけの場合は年収1,120万円)を超えると配偶者控除が徐々に縮減され

合計所得金額1,000万円(給与収入だけの場合は年収1,220万円)を超えたときは、配偶者控除も配偶者特別控除もまったく受けることができない

という制度になります。

 

本人の所得及び配偶者の所得と控除額の関係は、以下の表を参照してください。

(出典:国税庁「平成29年分年末調整のしかた」72頁・73頁)

 

扶養控除等(異動)申告書の見直し

上記改正に伴い、平成30年分扶養控除等(異動)申告書の様式も改まっています。

 

(平成30年分扶養控除等(異動)申告書)

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h30_01.pdf

 

ここで注意すべきは、「源泉控除対象配偶者」欄です。

「源泉控除対象配偶者」とは、以下の要件に該当する配偶者のことです。

本人合計所得金額の見積額が年900万円以下給与収入だけの場合は、年収1,120万円以下

・その本人と同一生計の配偶者(※)で、合計所得金額の見積額が85万円以下給与収入だけの場合は年収150万円以下

※青色事業専従者や白色事業専従者は除きます。

 

つまり、たとえ配偶者の給与収入が150万円以下であっても、本人の合計所得金額が年900万円(給与収入だけの場合は年収1,120万円)を超えている場合は、「源泉控除対象配偶者」に該当しないことになります。

これは、毎月の給与計算でカウントする扶養親族の数に影響がありますので、気をつけましょう。

 

扶養親族の数については、以下の表を参考にしてみてください。

(出典:国税庁「平成29年分年末調整のしかた」73頁)

 

ちなみに、本人の合計所得金額が年900万円以下である場合には、その配偶者が給与収入しかないのであれば、年収150万円までは控除額38万円といった満額の所得控除を受けることができます。

これによって、いわゆる「103万円の壁」が「150万円の壁」に上がることを狙った施策かもしれませんが、一方で社会保険の扶養親族とされる収入制限があることを考えると(いわゆる「130万円の壁」や「106万円の壁」)、それほど簡単な話ではなさそうです。

 

配偶者控除申告書の新設

最終的な配偶者控除及び配偶者特別控除の適用については、年末調整での対応となります。

そのために、「配偶者控除等申告書」というものが新設されました。

少し先の話になりますが、平成30年分の年末調整を行う前に、早めにチェックしておく必要があるでしょう。

 

 

以上が、平成29年度税制改正による配偶者控除・配偶者特別控除の改正の概要になります。

重ねてお伝えしますが、これらは平成30年分の所得税から適用になりますので、注意が必要です。

平成30年度税制改正でも所得税について大きな改正がありましたが、既に実施されている平成29年度改正を失念しないように、注意してください。

 

※個別具体的な課税関係につきましては、必ず顧問税理士等の租税専門家に個別にご確認ください。

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