【平成29年度税制改正大綱】配偶者控除等の見直し

12月8日(木)に、平成29年度与党税制改正大綱が公表されました。

所得課税について抜本的な改正を行う前提でこれまで議論されてきましたが、結果的にこの点については小規模な改正にとどまりました。

配偶者控除及び配偶者特別控除について見直しが行われたわけですが、「基本的考え方」においては、「今後数年をかけて、基礎控除をはじめとする人的控除等の見直し等の諸課題に取り組んでいく」とありますので、翌年以降の動向も注視する必要があるでしょう。

なお、配偶者控除及び配偶者特別控除の改正は、平成30年分以後の所得税について適用するとされています。

 

配偶者控除の見直し

配偶者控除とは、所得税法上の「控除対象配偶者」がいる場合に所得控除を受けることができる制度です。

この「控除対象配偶者」とは、年末(その年の12月31日)の現況で、配偶者の年間合計所得が38万円以下(給与のみの場合は、給与収入が103万円以下)などの要件を充たす場合に、所得控除を受けることができる制度です。

この配偶者控除について、改正前は一律に38万円(老人控除対象配偶者は48万円)の控除を受けることができるものでした。

 

改正後は、適用を受ける居住者自身の合計所得金額(※)によって、配偶者控除の金額が変わることになります。

そして、居住者の合計所得が1,000万円を超える場合には、配偶者控除の適用を受けることができなくなります

 

※合計所得金額についてはこちら:https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2015/b/03/order3/yogo/3-3_y02.htm

 

配偶者特別控除の見直し

配偶者特別控除は、配偶者の合計所得金額が38万円超76万円(給与のみの場合は、給与収入が103万円超141万円以下)の場合に適用があり、一定額の所得控除を受けることができる制度です。この所得控除額は、配偶者の合計所得金額に応じて、段階的に減額されます。
ただし、居住者自身の合計所得金額が1,000万円を超える場合には、この制度の適用を受けることはできません。

この配偶者特別控除の制度が、働き方改革の一環として拡充されます。

 

改正後は、配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下の場合に適用があることとされます。
なお、配偶者の合計所得金額が123万円以下とは、給与のみの場合は、給与収入で約201万円以下になるでしょう。

さらに、配偶者控除の改正と同様に、居住者自身の合計所得金額によって控除額に差異が設けられることになりました

居住者の合計所得金額が900万円以下の場合

居住者の合計所得金額が900万円超950万円以下の場合

居住者の合計所得金額が950万円超1,000万円以下の場合

 

 

この配偶者控除と配偶者特別控除は、年末調整においても馴染みが深い所得控除ですから、企業の経理担当の方などもおさえておいたほうがよいでしょう。

当然ですが、扶養控除等申告書等も、この改正にあわせて見直しがなされる予定です。

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