平成27年度 与党税制改正大綱 概観(4)消費課税・納税環境整備

平成27年度 与党税制改正大綱(https://www.jimin.jp/news/policy/126806.html)のうち、私が気になったものを、何回かにわたって簡単に書き留めてみています。

※記載内容は後から予告なく修正する場合があります。悪しからずご容赦を…

 

今回で最後、消費課税納税環境整備です。

 

 

■消費税率引上げ
消費税率10%への引上げは、平成29年4月1日とされました。

「景気判断条項」は付きませんでしたので、引上げ時期が確定したことになります。

 

 

■外国人旅行者向け消費税免税制度の見直し
いわゆる免税店での免税販売手続を、「免税手続カウンター」を設ける他の事業者に代理させることができるようになります。

この改正は、平成27年4月1日以後に行われる免税店許可申請又は同日以後に行われる物品の販売等について適用されます。

これまでは、ショッピングモール等に出店する小売業者も、各店ごとに免税手続きの対応を行わなければいけませんでしたが、
改正によってモール共通の「免税手続カウンター」を設けることが可能になり、免税店設置のハードルが低くなります。

 

 

■外国からの電子書籍・音楽の配信等に係る消費税課税の見直し
海外から購入した電子書籍には消費税が課税されず、一方で国内で販売されている電子書籍には消費税が課税されるという問題が、かねてから指摘されていました。

今回の改正は、この問題に対する手当てになります。

 

消費税の課税判定のもとになる「内外判定」、つまり国内取引か国外取引かを判定する基準が、
この外国からの電子書籍配信等の取引については変更になります。

 

従来は、その基準を「その配信等に係る事務所等の所在地」としていました。
配信元が海外であれば、それは国外取引とされ、国外取引であれば消費税の課税の対象になりません。

 

 

これが、今回の改正では、「その配信等を受ける者の住所地等」になります。
国内で配信を受ければ、国内取引とされ、消費税の課税対象になるというわけです。

 

なお、この電子書籍配信等を受ける者が事業者である場合には、
その取引に係る消費税の納税義務が受け手の事業者側に転換する、「リバースチャージ方式」を導入することとされています。

 

この改正は、平成27年10月1日から適用することとされます。

 

 

■契約書・領収書その他の書類のスキャナ保存制度の見直し
書類のスキャナ保存のための承認要件が緩和されます。

この改正は、平成27年9月30日以後に行う承認申請について適用されます。

 

まず、従来の金額基準(3万円未満)は廃止されます。
契約書や領収書といった「重要書類」については、適正な事務処理の実施を担保する規程の整備とこれに基づく事務処理の実施が、承認要件とされます。

 

重要書類以外の書類については、グレースケールでの保存でも可能となります。
電子署名要件も見直され、入力者等の電子署名は不要となるかわりに、タイムスタンプを付すこと、入力者等に関する情報を保存することが求められます。

 

その他、財産債務明細書の見直しや、国際課税でも見直し項目がありますが、ここでは割愛します。
個人的には、証憑書類のスキャナ保存要件緩和が印象的です。

これによって、事業者のスペースコスト削減等の合理化が期待できるでしょう。
以上、4回にわたって簡単に与党税制改正大綱の内容を見てみました。

 

実際の大綱には、これまで書ききれなかった項目がズラリと並んでいます。
ご興味のある方はぜひ…と言いたいところですが、実務家でもない限り、大綱本文を読むことはあまりオススメできません。疲れてしまうと思います。

 

経営者の方であればなおさらです。
そのようなことは実務家に任せて、経営者の方は経営面に注力されたほうが合理的ですよね。

 

 

さて、もう今日は大晦日になってしまいました。時間が経つのは早いですね。
今年10月に開設したこのブログですが、ここまでお読みいただいてとても嬉しく思っています。

また来年も頑張っていきましょう!
皆さんも、年末年始に風邪などひかないように気をつけてくださいね。

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