平成27年度 与党税制改正大綱 概観(3)資産課税

 

平成27年度 与党税制改正大綱(https://www.jimin.jp/news/policy/126806.html)のうち、私が気になったものを、何回かにわたって簡単に書き留めてみています。

※記載内容は後から予告なく修正する場合があります。悪しからずご容赦を…

 

今回は資産課税です。

 

 

■直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置等の見直し
父母や祖父母等の直系尊属から住宅資金贈与を受けた場合には、贈与税の非課税措置が既にありますが、これが見直されます。

まず、適用期限が平成31年6月30日まで延長されます。

 

非課税限度額については、
贈与を受けて取得した住宅用家屋の取得費用等に係る消費税率が10%であった場合には、最大3,000万円(平成29年9月契約まで・「良質な住宅用家屋」の場合)とされます。

但し、平成29年10月以降の契約分については、非課税限度額が段階的に縮減されます。
ちなみに、平成26年の現行規定では省エネ等住宅であっても1,000万円の非課税限度額でしたので、今回の改正で大きく拡充されることになります。

 

高齢者から若年層への資産の早期移転を通じた住宅市場の活性化と、平成29年4月1日に先送りされた消費増税による影響を考慮したものでしょう。

また、東日本大震災の被災者が直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置も、同じように期限が延長・内容が拡充されています。

 

 

■結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置の創設
20歳以上50歳未満の個人の結婚・子育て資金の支払いに充てるために、その父母や祖父母といった直系尊属が金銭等を拠出した場合、一定の条件のもとで贈与税が非課税になります。

 

この税制は、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置に仕組みが似ていますね。

まず、金融機関等に信託等をした場合が対象です。

非課税限度額については、受贈者1人につき1,000万円(結婚に際して支出する費用については300万円が限度)とされます。
この税制の適用時期は、平成27年4月1日から平成31年3月31日までの間に拠出されるものに限られます。

 

そして、受贈者が50歳に達した等の理由で結婚・子育て資金管理契約が終了した場合に、非課税拠出額の残額があるときは、その契約終了時に受贈者に対して贈与税が課税されることになりますので、注意が必要です。

 

 

■直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税非課税 拡充・期限延長
本家ともいえる(?)教育資金一括贈与非課税制度についても、内容の拡充と期限延長があります。

まず、適用期限が平成31年3月31日まで延長されます。

さらに、特例対象の教育資金使途の範囲が広くなり、通学定期券代や留学渡航費等を加えることとされています。

 

 

■登録免許税の見直し
登録免許税についても気になるところがありましたので、挙げておきます。

土地の売買による所有権移転登記に対する登録免許税は、税率が軽減されていました。
(原則:2%→軽減後:1.5%)

この軽減税率の適用期限は、平成27年3月31日までの間に登記を受けるものでしたが、
改正により2年延長されます。

 

住宅用家屋の所有権保存登記・移転登記又は住宅取得資金の貸付等に係る抵当権設定登記に対する登録免許税も、税率が軽減されていました(税率は割愛します)。

この軽減税率の適用期限も平成27年3月31日が適用期限でしたが、
改正により2年延長されます。

 

会社分割に伴う不動産の所有権移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置が、適用期限(平成27年3月31日)の到来をもって廃止されます。

これは、産業競争力強化法に基づく会社分割における登録免許税の軽減措置によって、組織再編・事業再編を通じた経営資源の効率的活用を図る取組みを促進させられることを理由としています。

 

 

■不動産取得税の見直し
登録免許税と同じように、不動産取得税についても気になるところだけピックアップします。

住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%とする特例措置について、当初は適用期限が平成27年3月31日でしたが、3年延長されることになります。
また、宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準2分の1特例についても、当初は平成27年3月31日が適用期限でしたが、3年延長されることになります。

 

資産課税の主な改正内容は、こんなところでしょうか。

 

教育資金一括贈与非課税制度がけっこう盛り上がったことが印象的でしたので、
似たような仕組みの結婚・子育て支援税制も同じように受け入れられるか、興味深いところです。

Follow me!