平成27年度 与党税制改正大綱 概観(2)個人所得課税

 

平成27年度 与党税制改正大綱(https://www.jimin.jp/news/policy/126806.html)のうち、私が気になったものを、何回かにわたって簡単に書き留めてみています。

※記載内容は後から予告なく修正する場合があります。悪しからずご容赦を…

 

今回は個人所得課税です。

 

 

■ジュニアNISAの創設
投資家のすそ野拡大を目的として、
「未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置」(ジュニアNISA)が創設されます。

 

上場株式等の受入れ額は、毎年80万円を上限とします。

新たに取得した上場株式等を受け入れる勘定を「非課税管理勘定」といいます。

その開設期間は、平成28年から平成35年までの各年(開設者がその年1月1日において20歳未満である年及び出生した日の属する年に限る)とされます。

 

非課税管理勘定の開設期間終了後に上場株式等を受け入れる勘定を「継続管理勘定」といいます。

その開設期間は、平成36年から平成40年までの各年です。

 

ジュニアNISA口座へ預入れた上場株式等については、払出し制限があります。

その年3月31日において18歳である年(「基準年」といいます。)の前年末までは、ジュニアNISA口座を開設している証券会社等の営業所に開設した特定口座や預貯金口座等(「課税未成年者口座」といいます)以外への払出しができません。

 

時期については、平成28年1月1日以後に未成年者口座の開設申込みがされ、同年4月1日から当該未成年者口座に受け入れる上場株式等について適用することとされています。

 

 

■NISAの拡充
従来型のNISAも拡充されます。

現行100万円の限度額が120万円に引上げられます。
この限度額引上げは、平成28年分以後の非課税管理勘定について適用があります。

 

 

■住宅・土地税制
以下の規定は平成29年12月31日が適用期限でしたが、平成31年6月30日まで延長されることになりました。

消費再増税が平成29年4月1日と先送りになりましたので、再増税後の反動減による影響を考慮したものでしょう。

住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除
(いわゆる「住宅ローン減税」 住民税も同様)

・特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例

・既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除

・既存住宅に係る特定の改修工事をした場合の所得税額の特別控除

・認定住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除

・東日本大震災の被災者等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例

 
また、福島復興再生特別措置法の改正を前提に、収用交換等の場合の譲渡所得5,000万円特別控除等の適用対象も拡充されています(住民税・法人税についても同様)。

 

 

■ふるさと納税拡充・申告手続簡素化
まず、特例控除額の控除限度額について、これまでは個人住民税所得割額の1割だったものが、その2割まで引上げられます。
平成28年度分以後の個人住民税について適用があります。

 

さらに、平成27年4月1日以後に行われる寄附については、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が創設されます。

これは、確定申告を行わない給与所得者等について、寄附金控除のための確定申告を不要にするかわりに、寄附金控除額をすべて住民税から控除する(所得税からの控除はない)というものになります。

 

 

 

■国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の創設
居住者が国外転出時に有価証券等・未決済デリバティブ取引等を有する場合には、その有価証券等の譲渡又は当該未決済デリバティブ取引等の決済をしたものとみなして、所得金額が計算されます。

なお、この規定の適用については、有価証券等や未決済デリバティブ取引等の金額要件などがあるため、すべての国外転出居住者が対象になるわけではありません。

 

その他、外国に居住する親族に係る扶養控除等については一定の特別な書類が必要になる等の改正もあります。

 

資産課税については、また次の機会に。

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