創業期に選ぶべき金融機関とは?

 

「金融機関」といっても、いくつかに分類されることはご存じかと思います。

 

例えば、「都市銀行」「地方銀行」「信用金庫」「政府系」などといった分類があるでしょう。
(その他、信託銀行やネット専業銀行などもあります。)

 

今回は、代表的な金融機関分類についてその特徴を簡単にまとめるとともに、
あくまでも私見として、創業期の企業が選ぶ金融機関はどこが良いのかについて考えてみます。

 

■金融機関あれこれ
まず、金融機関を分類別に見てみましょう。

 

➤都市銀行
まずは都市銀行です。規模が大きく、全国に広域展開している大手行です。

取引先は名だたる大企業から中堅・中小企業まで、様々です。

 

金融庁の「銀行免許一覧」http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/ginkou.pdf)によれば、
都市銀行は以下の4行とされます。

みずほ銀行・三井住友銀行・三菱東京UFJ銀行・りそな銀行

「三大メガバンク」と称するときは、みずほ・三井住友・三菱東京UFJの3行を指すでしょう。

 

➤地方銀行
各都道府県に本店を置いて、一定の地域内において営業活動を行っています。

取引先は中堅・中小企業が多いイメージです。

 

地方銀行には、所属している協会の違いによって、「地方銀行」「第二地方銀行」があります。
地方銀行は第二地方銀行に比べて比較的規模が大きく、歴史もある金融機関が多いようです。

これに対して第二地方銀行は、それまで主に相互銀行だったものが、「金融機関の合併及び転換に関する法律」に基づき平成元年以降に普通銀行へ転換した、という経緯で成り立っているものが多くなっています。

 

地方銀行の例としては、北海道銀行、群馬銀行、東京都民銀行、横浜銀行などがあり、第二地方銀行の例としては、北洋銀行、東和銀行、八千代銀行、東日本銀行などが挙げられます。

 

最近は地銀の再編が話題ですが、東京都民銀行と八千代銀行、横浜銀行と東日本銀行の経営統合は、地方銀行と第二地方銀行による再編という形であることがわかります。

 

これに対して、肥後銀行と鹿児島銀行の経営統合は、ともに地方銀行による再編です。

 

 

➤信用金庫
信用金庫は、地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした協同組織の金融機関です。

 

少しわかりにくいですね。

簡単に言えば、銀行は株式会社であることから営利を求めますが、信用金庫は会員の出資による共同組織で、非営利法人である点が大きな特徴になります。

 

取引先は、地元の中小企業や小規模事業者・個人事業主が多いようです。

 

 

➤政府系金融機関
政府系金融機関にもいくつかありますが、代表的なものは日本政策金融公庫でしょう。

2008年に国民生活金融公庫・中小企業金融公庫・農林漁業金融公庫が統合されて、現在の日本政策金融公庫になっています。

 

その役割は、一般の金融機関が行う金融を補完することにあるとされます。

事業資金のメニューが豊富であることから、小規模事業者や中小企業の多くが利用している金融機関であるといえます。

 

 

■創業融資
創業時に融資を受ける場合には、日本政策金融公庫(以下「日本公庫」とします。)の新創業融資制度や、都や市区町村といった自治体の制度融資を受けることになるでしょう。

 

日本公庫で創業融資を受ける場合、日本公庫には預金口座を開けませんので、他の金融機関にある事業用の預金口座に日本公庫からの借入金を入金してもらうことになります。

 

これに対して制度融資ですが、例えば東京都の制度融資であれば、東京都から直接お金を借りるわけではなく、融資を実行するのはあくまでも「取扱指定金融機関」になります。

 

東京都制度融資の仕組みはこんな感じです。
https://www.tokyo-cci.or.jp/shikin/yuushi/(東京商工会議所サイト)

 

取扱指定金融機関については、「開業予定地の近くにあるのかな」と心配してしまうかもしれませんね。
大丈夫です!東京都内にある金融機関は網羅されている感じです。

東京都制度融資の取扱指定金融機関
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/kinyu/yuushi/07_kinyukikan.html(東京都産業労働局サイト)

 

 

■創業後のお付き合い
創業後にどの金融機関と付き合うべきか…これはいろいろな考え方があります。

売上入金口座は都市銀行を指定したほうが顧客が安心する…といった方もいるでしょうし、
事業所の近くの金融機関に口座を設けたほうが出し入れに便利、といった考え方もあるでしょう。

また、インターネット専業の銀行もあります。
振込や通帳記帳の手間を考えると圧倒的に便利で、クラウド会計との連携もスムーズであることから、会計帳簿記帳の手間も省力化できます。

 

ただ、創業後の銀行取引として「融資」を考えると、特に小さい規模で事業を行う方には、信用金庫とお付き合いしておくことが良い気がします。

金利では、信用金庫は都市銀行や地方銀行に比べて少し高くなることがあるかもしれません。
信用金庫は規模が小さめですので、他の大規模金融機関に比べると融資当たりのコストが高めになる等の理由からです。

しかし、信用金庫は地域密着型の金融機関なので、機動性や柔軟性が高いことが特徴です。
担当者とも近い関係になることが多く、融資が実行された後も、様々な経営上の悩み相談に応じてくれるでしょう(但し、あくまでも私の印象であり、担当者によっても異なるかもしれません)。

いざという時には、意外と(?)頼れる存在であったりします。

ネット銀行を含めた複数の金融機関を併用するのも、ひとつの方法です。

 

いずれにしても、事業を行っていくうえでは、金融機関の個性を知って、上手に付き合うことが大切ですね。

 

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